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2005.01.14

高齢者の消費を促すために

 先日、舛添 要一氏の講演会を聞いてきました。いろいろな話がありましたが、国内では社会保障の問題は大きな問題です。舛添氏は介護の実体験があるだけにその話には説得力があります。消費税を15%くらいに引き上げてでも、介護の負担を軽くできるならそのほうがいいと、介護をしていた当時は考えたとの話は、介護をしている人の実感を代弁しているのかもしれないと思いました。

 高齢者に関しては、年金や介護は避けられない問題です。一方、高齢者がもっと消費を活発にしなければ、GDPの6割を占める個人消費が盛り上がらず、いつまでたっても日本の景気は外需次第という状況は変わりません。住宅ローンが終わり、個人金融資産1400兆円の半分を持つといわれる高齢者世帯に、もっと消費を担ってもらわないことには。内需は企業の設備投資待ちでは心もとない。

 高齢者の消費を盛んにする方法で、支払消費税申告制度というのはどうでしょうか。何かモノを買ったら、その額を控えておいて確定申告のときに支払った消費税を申告して、その分所得税を控除する。所得税以上に消費税を支払ったら、その分は貯めておいて相続税を優遇する。高齢者(だいたい65歳以上を念頭においています。)は消費すればするほど、税金が安くなる。といっても消費税は払うのですが。申告は面倒かもしれませんが、どうせ高齢者は暇です。そのくらいの手間で税金が安くなるならやるでしょう。

 そしてどうなるか。恐らく、若い人は必要なものはなるべく高齢者に買ってもらおうとするはずです。年寄りが若い人たちからたかられる心配はありますが、それよりも、高齢者と同居しようという人が増えるのではないかと思います。一緒に暮らして、日々の消費を高齢者にシフトしようとします。それでも、若い人の消費支出が高齢者の支出の置き換わるだけではなく、レジャー消費など若い人の消費支出はそれほど減少しないと考えますから、消費全体としては増加すると思うのです。

 いま、ひとつの家庭に子供はせいぜい一人か二人です。そのため、子供が独立すると親単独の世帯となり、配偶者の死亡後は高齢者の一人暮らしが多くなります。一人暮らしでは景気のために消費してくださいといっても難しいでしょう。ところが、親のカネ目当てでも、親にしてみれば子供や孫と同居して自分のカネを使うことで家族から喜ばれ、買い物で外出する機会も多くなることからボケる割合も少なくなる。子供や孫は、おじいちゃんやおばあちゃんを敬い、慕い、個人消費も活発になる。このように予想できます。

 ついでにもうひとつ、年金を自主的に受け取らなかった高齢者には、その分相続税を控除する、というものです。都市部に農地を持つ農家など、相続税の高い人たちは対策にアパート経営などしていて年齢に関係なく収入のある人が多い。公的年金を受け取るより、その分相続税の軽減になるほうがいいと考えるのではないでしょうか。さらに、前述の支払消費税申告制度によって、消費税を払っておけば相続税対策にもなるのなら、最もカネとヒマのある人たちなので、消費は盛り上がるはず。どうでしょうか。

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Comments

tomorinさん、こんにちは。高齢者層の消費の活発化と若年層への財産移転という点、そして高齢者とその子世代の同居を「消費税」というツールで促すというアイデア、お見事です。感服しました。高齢化社会への対応、様々な方策が考えられるのですね。年金をいじるだけではなく、もっと根本的に各世代の生活様式を変える方法、いろいろと方法がありそうです。

Posted by: 社労士生保マンInakky | 2005.02.06 at 22:56

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