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2005.02.26

ラグビージャパンに若い候補

 ラグビーの日本代表候補に18歳のクリスチャン君が選ばれるそうで、頑張って欲しと思います。ラグビーでは、3年間同じ国・地域に住んでプレーすれば、別の国で代表歴のある場合を除いて、国籍に関係なく代表資格が得られるということで、クリスチャン君は埼玉の正智深谷で3年間プレーをしたので、国籍はトンガでも日本代表になれるということですね。ラグビーの代表と国籍はそういうルールがあったとは知りませんでした。

 私はクリスチャン君のことは、花園の準決勝で後に優勝する大阪の啓光学園との試合をテレビで観て、やたらと目立つ14番がいるなと思って見ていました。その試合は彼の所属する正智深谷は負けてしまいましたが、啓光は彼に本来のプレーをさせなかったことが勝因であったことは見ていてよくわかりました。

 最年少でのキャップ獲得が注目されますが、ケガをせずに常にベストな状態でプレーできる選手に成長して欲しいと思います。4月の南米遠征はちょっと楽しみです。

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2005.02.24

虫が良すぎる

 ライブドアはニッポン放送の新株予約権の発行差し止めの仮処分申請を本当に行うのでしょうか?堀江さんはライブドアがニッポン放送の大株主になった直後のサンデープロジェクトに出た時に言っていました。ライブドアとフジテレビと村上ファンドで、ニッポン放送の株式の80%以上を所有して上場廃止の恐れがあることを指摘されて、既存のニッポン放送の株主に対してどう考えるかと聞かれた時に、それは自己責任であって自分は他の投資家に責任を負う義務はないと。そして、フジテレビがニッポン放送株の25%を取得してフジテレビへの影響を排除しようとすると、増資をして25%未満にするという方法もあるとも言っていました。自分が仕掛ける時は、他人には自己責任といっておきながら、自分が仕掛けられたら裁判所に駆け込むなんてムシがいいといわれても仕方がない。

 堀江さんの揚げ足をとってもどうにもなりませんが、新株予約権の発行でニッポン放送株主は不利益を蒙るのでしょうか。新株予約権は権利であって、行使するかしないかはそのときの状況によるわけですから、既発行株式数がすぐにも倍以上になるわけではありません。でも、仮に既存発行株式数と同等の新株が発行された場合、理論的には株価は半分になるわけですが、現状ではそうはなりません。なぜなら、新株予約権の発行を公表する前の2月23日のニッポン放送株の株価は、6,800円ですが、新株予約権の公表によって株価が下落して半分になると3,400円、でもTOBでフジテレビは5,950円で買い取ることになるからです。新株発行による株価下落を歓迎しない株主はフジテレビのTOBに応じることによって、株価下落リスクを回避できます。

 使う予定もない資金のために、一時に大幅な増資を行うことの是非は問われることはあっても、今はまだ増資はなされていません。そういう資金調達の手段を持っただけです。仮にそういう資金調達を行っても、それによる既存株主のケアはTOBでできていた、ということになります。そうすると、ライブドアが差し止めを請求しても認められないのではないかと思います。仮処分申請ですから、結論が出るのにそう長い時間はかかりません。どのような判断が下されるのか興味深く見守りたいと思います。

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2005.02.23

株式会社は誰のため?

 西武の堤義明氏の弟さんの康弘氏の言い分が新聞に出ていて興味を持ちました。

「コクド株の大半はその名義いかんに関わらず堤家の財産であり、」
と言っている部分です。

日経新聞には

「コクド株は堤家の財産で、遺産は未分割の状態にある」
と言うコメントが出ていますし、紙面には(義明氏が)
「先代から『管理しろ』と言われたのに所有と錯覚してしまった。」
ともありました。

 最終的に、この康弘氏の言い分が通るとは思えませんが、この人の頭の中では所有と管理が分かれていて、コクド株は先代の相続発生後は相続人の共有というか総有というか誰か一人の所有権には属しておらず、先代の「管理しろ」という指示によって相続人がそろって義明氏に管理を任せていたということでしょう。

 所有と管理が分かれていることはよくあることで、自分の土地にアパートを建てて管理は業者に全て任せるなんてことはよくあります。何より、株主のほとんどは株式=企業を所有していても、企業価値を維持・増大させるための企業の管理=経営は他人に任せています。

 康弘氏の話が本当だとして、先代である堤康次郎氏の意思を想像すると、「コクド株式は堤家で引き継いで欲しい。相続人のうち能力のありそうなのは義明だから義明が管理しろ。ダメなら他の者が代われ。」ということではないでしょうか。

 諸井さんを委員長とするコクドの経営改革委員会は次のように言っています。 

「コクド株式数の約5割の帰属があいまいだが、康弘氏らの名義はなく、客観的な根拠に基づく株主の裏づけがない」

 要するに株式の半分は誰のものかわからないということです。約半分もの株主がわからなくても、コクドを中心とした西武グループの改革は進めて行くことになります。極めて妥当なことだと思います。しかし、最近よく言われることに、 

「会社は株主のものである。」 
ということあります。だから、経営者は株主利益の最大化を図らなければならない。でも、今のコクドは、経営者であった義明氏が不祥事で辞任してしまったので、代わりに改革委員会が役割を果たしているのですが、半分もの株主がわからないままで誰のために改革をしているのでしょうか。

 いまや西武グループは、上場も廃止されたこともありますが、株主のために運営されてはいないのではないでしょうか。そして、改革委員会のやっていることが妥当でないかというと、多分妥当なのだろうとも思います。

株主のためではない株式会社も存在しうる。
誰が何のために企業を運営するのか。最近のM&A絡みの報道を眼にするにつけ、本当のことは何なのかよく考えてみたいと思います。

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2005.02.22

死刑制度の是非に思うこと

 内閣府の世論調査で、死刑については81%以上の人が容認しているということで、最近の凶悪事件が増加していることから、こういう結果にも頷けるところはあります。でも、この調査を始めた1956年以来、常に死刑容認派が廃止派を大幅に上回っていますから、凶悪事件の増加とはあまり関係はないのかもしれません。

 私としては、死刑制度を無条件に肯定することはできないのですが、最近では奈良の女児誘拐殺人事件などの報道を見ていますと、父親が「極刑以上の刑を望む」という気持ちももっともだと思います。実際に極刑以上の刑は、今の刑法ではありえませんが、江戸時代の武士を見れば、切腹と斬首は死刑の範疇に入るのでしょうけれど、死刑の中で刑罰の軽重は区別されていたようです。そうすると、ルーマニアのチャウシェスクは銃殺だったとか、絞首刑以外にも電気椅子という方法もあったりとか、あまり考えたくない方向に行きそうなので極刑以上の刑は無理と言うことにしておきたいと思います。憲法36条にも拷問及び残虐刑の禁止を定めています。

 それでも私は死刑廃止論には傾聴すべき何かを感じます。死刑を廃止すると、凶悪犯罪が増加するのではないかと危惧されますが、50年ほど前のアメリカでの調査ですが、死刑のある州とない州とでは殺人などの凶悪犯罪が起こる率に変りはなかったという記録もあるとのことです。50年も前ですから現在にも当てはまるかどうかはわかりませんが。内閣府の世論調査では、死刑存続派の理由で1番多いのが、「凶悪な犯罪は命をもって償うべきだ」という意見です。でも、犯人の命を奪っても殺された人は生き返りませんし、「極刑以上の刑を望む」遺族の気持ちも満足させることはできません。それなら、世論調査で死刑廃止派がその理由の第一に挙げる「生かしておいて罪の償いをさせた方がよい」という意見のほうが説得力を持つように思います。

 恐らく、凶悪犯罪の現場を目撃したり、親族・友人・知人が被害者になったりした場合には、死刑を廃止すべきとはいえなくなるかもしれません。同様に、凶悪犯罪を犯した人間でも、裁判を受けて改悛して被害者のために祈っていたりする犯人を見たりすると、死刑を肯定する気にはならなくなるのかもしれません。今は、加害者の権利に比べて疎かにされてきた被害者の権利を積極的に見直す方向で動いている時期ですから、死刑廃止論には多くの支持が集まらないのだと思います。それに、私も今すぐ廃止すべきとも思いません。ただ、死刑について考える時には廃止論もあることを前提に考えていきたいと思っています。

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2005.02.21

フェブラリーS

PICT0023

 GⅠだけあって、昨日の東京競馬場は混んでいました。土曜日がずい分とすいていたから、余計に混んでいるように感じたのかもしれません。それでも、寒くて雨が降ったり止んだりの天気の割にはよく入ったなと思いました。

 メイショウボーラーは強かった。アドマイヤドンから買っていた私は、スタートで出遅れて「あ~あ」と言って終わってしまったようなものでした。でも、ドンが出遅れなくてもメイショウボーラーの勝ちは変わりないように見えました。ゴール間際で、2・3着のシーキングザダイヤとヒシアトラスに迫ってこられていましたが、福永の手綱にはまだ余裕があったよう見えて、もしかしたら2000mくらいまではもちそうな気配でした。

 メイショウボーラーに人気がかぶりすぎていたように思って、これを切ってアドマイヤドンから馬券を組み立てていましたので、見事なくらいに大ハズレ。メイショウボーラーが逃げても、これだけ人気になっていれば何頭かは競り駆けていく馬もいるだろうと思って、ここは松田厩舎の2頭出しのうちの1頭で、実力馬アドマイヤドンが二連覇を達成すると読んだのですが、見事にはずれてしまいました。これはもうしょうがない。綺麗な負け方だったと納得できます。

 ところで、メイショウボーラーの今後のローテーションが気になります。ドバイには登録がないそうですから国内でもレースになるのでしょうが、ダート路線を行くのか、芝にも出てきて春は安田記念あたりを目標にするのか。近いうちにコメントがあるでしょうが、どの路線で行くのかに拘らず、今後の活躍が楽しみです。何と言ってもタイキシャトルの子ですし、海外遠征も期待したいと思います。それにしても安勝は今年不調ですね。去年までが良すぎたのでしょうけれども、今日も出遅れです。それでも出遅れながら5着にきています。普通に出ていれば、2着か3着くらいはあったかもしれません。

 レース後に雨をよけようと建物の中に入ったら、確定前の払戻機の前に1番で並んでいる見かけたことのある人がいました。押立町の I さんでした。換金して戻って来たところで声をかけました。「おめでとうございます。」

 それにしても、4歳馬同士の組み合わせなんて、もし私がメイショウボーラーから組み立てたとしても、そんな馬券は出来すぎと感じて、敢えてはずしていただろうと思えますから、所詮、今回は当たり馬券には縁がなかったようです。 

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2005.02.20

キモチワル~

 最近年齢を感じることが多くなりました。今も目覚めて気持ちが悪い。単に夕べ飲みすぎたことが原因なのですが、そんなに飲んだという意識もなく、楽しく飲んで楽しく帰ってきて、少しお腹がすいたなと思いながらも夜中に食べると太るし、翌朝のムネヤケの原因になると強い意志でそのまま寝たのですが、起きたらどうも気持ちが悪い。

 意識はしっかりしていても、適量以上のアルコールを摂取すると体調に不調を来たすようになってしまったということのようです。以前は余計に食べなければこんなことはなかったのに、フェブラリーSに向けて気持ちのいい朝になる予定が既に狂ってしまいました。

 いま、府中は雨が降っています。恐らく、馬場は重か不良。昨夜は、私を含めて友人4人で穴馬を話し合いましたが、私が推したピットファイターをますます買いたくなってきました。他にはパーソナルラッシュ、シーキングザダイヤ、ヒシアトラスが出ましたが、この中での重馬場実績ならシーキングザダイヤかなと思います。酒を飲みながら、タイムパラドックスをどう見るかを話しましたが結論が出ませんでした。アドマイヤドンは昨日までで2番人気でしたが、1番人気のメイショウボーラーが1倍台なのはかぶり過ぎ。アドマイヤドンの単勝勝負はどうか、という話しも出ました。多分、私たちの中でそんな度胸のある奴はいないでしょう。

 そろそろ、胸焼けも治まってきました。昨日の負け分を取り戻すべく、予想を始めようと思います。

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2005.02.18

競馬場から見た富士山

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 東京での競馬開催も今週でいったん終了です。フェブラリーステークスの指定席を申し込みましたが、「今回はお席をお取りすることができませんでした。」と言われてしまい残念でした。友人は当日の朝、並べばC指定席は get できると主張して朝早く行きたいようですが、そこまでするほど今は競馬にのめり込んではいないし、普段どおりメインレースの頃に行けば十分だなと思っています。

 いつもはあまり気がつきませんが、この時期は東京競馬場からもきれいな富士山が見えます。今週末の天気はどうも怪しそうで、富士山がスッキリ見えるような晴天は望めないかもしれませんが、今年最初のGⅠで馬券はキッチリとれたらいいなあ。。。

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2005.02.17

戦争用ロボット

pic_products_talon_lg 2月16日の日経の春秋で取り上げていた戦争用のロボット、何のニュースだったか忘れましたが、私もその映像を見ました。
 こういうものには否定的な眼を向けるのが一般的なのでしょうが、率直に言って私はプラスの方向で感心しました。

 無機質な機械が、荒涼とした戦場で人間を殺戮するために動き回っているようなシーンを想像すると、こんなものはないほうがいいと思ってしまうかもしれません。でも、銃弾で撃たれるのが人間でなくて機械で済むのならそれに越したことはありません。イラクで1500人にも上るという米兵の戦死者の何割かは死なずに済んだとしたら、十分にその存在意義を認めていいのではないかと思います。

 戦争がますますバーチャル化して、安易に戦争をしてしまう危険性もあるのでしょうが、世の中に戦争がなくならない限り戦争を少しでも安全に遂行することは合理的といえます。また、人類の有史以来、戦争がなかった時代はありません。

 民生用の技術が軍事用に使われることになると、倫理上の問題があるとは思います。でも、このインターネットのように軍事用技術が民生用に転用されることもあります。日本の新幹線は、戦時中の航空機の研究成果が使われたということですし、結局はどんな技術も使い方次第なのだろうと思います。

 核兵器が開発されて、戦争に使われてから60年たちます。その間冷戦などと言う核戦争の危機がありながら、人類はそれを回避してきました。そして、冷戦の終結後のほうが冷戦中よりも戦争が頻発しています。戦争をなくそうとする努力も当然必要ですが、戦争が起きても如何に被害を最小限に抑えるかを冷静に考えることも必要です。

 上の写真はこちらのサイトからお借りしました。

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2005.02.16

経済制裁はダメージを目的とするな。

ume

 昨日の多摩地区は暖かい一日でした。もう梅が咲き始めました。この梅が終わるといよいよ桜ですね。季節は確かに移っていきます。

 北朝鮮への経済制裁の効果が試算されています。自民党のシミュレーションチームの試算で、北朝鮮のGDPを数%減らす効果があると報じられています。具体的には、1.25%から最大7%ということですが、北朝鮮の経済統計数字がどこまで信用できるかで、これだけ幅のある数字が並ぶのでしょう。

 私の手元にある数字ですと、北朝鮮のGDPは170億ドル。輸出入合わせた貿易依存度は約17%。うち貿易に日本が占める割合は13%です。そうすると、日本の貿易が全て止まると、GDPへの影響は2.2%程度。いきなり全ての貿易が止まることは考えられませんので、影響は2.2%より若干少ないのだろうと推測されます。

 これもどこまで正確かはわかりません。では、北朝鮮にとって2%くらいのGDP低下はどうなのかというと、恐らくは大したことではないのだろうと思います。というのも、最新の数字はないのですが、99年から4年連続でGDPはプラス成長しているようで、01年に3.7%、02年に1.2%成長したとの統計数字があります。北朝鮮の経済に一番影響のある国は中国だと思います。その中国はここ数年高成長を続けていますから、北朝鮮の経済成長は03年以降も続いていても不思議はありません。1~4%の成長をしているのなら、2%程度GDPが低下させられても大きなダメージになることはないように思います。

 数字の正確性に疑問があるため何ともいえませんが、日本の経済制裁効果が7%くらいあって、かつ、北朝鮮の成長率が鈍化していた時に、日本の経済制裁はダメージを与えることができるようです。でも、上記で見たとおり、私は日本単独での経済制裁が北朝鮮経済へ与えるダメージは、恐らく低いのだろうと思っています。ただ、だからこそ、経済制裁はしておいたほうがいいのではないでしょうか。

 制裁による効果が大きかった時に、北朝鮮はどんな暴発をするかは小泉さんや外務省の臆病なお役人ばかりではなく、私も心配です。影響が小さいのであれば制裁による北朝鮮の暴発の危険性も低くなるわけですから、安心して制裁ができるはずです。日本が単独で、他国に先駆けて経済制裁をすることで、今後北朝鮮の核問題や拉致問題が国連の安保理などで取り上げられた時に、イニシアティブをとるきっかけにもなると思います。

 経済制裁を行えば、当然ながら北朝鮮は反発してますます話し合いに応じないという見方もできます。しかし、中国など親しい国との交渉は行うはずで、中国は北朝鮮を孤立させることは望みません。中国が北朝鮮を国連、もしくは6カ国協議に応じさせるために日本に譲歩を迫った時に、外交カードとして日本の経済制裁の一部または全面解除を使えばいいのです。つまり、日本への反発を強めた場合、もともと効果のない経済制裁を解除することで交渉のテーブルにつかせることができます。北朝鮮が交渉を拒絶している現状では、経済制裁によって日本は何も失うものはありません。そう考えれば、その後の交渉でも強気で臨めるでしょう。

 ひとつ気になることは、北朝鮮との貿易を止めることによって損害を受ける日本の方はどのくらいいて、損害の見込みはどのくらいなのか。新聞、テレビでそういったことを見たことがありません。当然ながら一定期間は国家補償は必要でしょう。ただ、海外との貿易は当然カントリーリスクはつきもので、北朝鮮は他の国に比べてリスクが高いことは十分に予見可能だったわけですから、この面のコストは大きいものにはならないと思います。

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2005.02.15

住宅ローン利用者は破産するのか

 2月4日の国会で住宅ローンが取り上げられました。変動金利型住宅ローンの金利上昇リスクを指摘して、900万世帯あるという変動金利型住宅ローンの利用者に金利上昇で破産者が続出する可能性があると指摘した国会議員がいます。民主党の小泉俊明氏ですが、よくわからないことがあります。900万世帯あるという変動金利型住宅ローンの利用者ですが、これは半年ごとに金利が変動する狭義の「変動金利型」をいうのでしょうか。それとも、3年固定、5年固定、10年固定などの「固定特約付変動金利型」も含むのでしょうか。

 狭義の住宅ローンであれば、半年ごとに金利は変わっても返済額が変るのは5年に1度で、返済額が上がっても25%増しまでです。民主党の小泉氏は金利が1%から4%に上がると返済額は50%以上上がって破産の危険があるというのですが、50%以上上がるには最長で10年の期間があります。それだけの期間があればその間に返済方法の変更などの手続きが可能ですし、金利が再び下がる可能性もあります。金利上昇と返済額の見直しが重なる人もいるでしょうが、それでもすぐに上がっても25%増しまでです。10年くらい前でしょうか、バブル崩壊後の高金利で未払い利息が問題になったことがありました。金利が上がっても5年ごとの返済額の見直し時期ではない限り返済金額は変えずに、元本の返済と利息の支払の割合を調整するのですが、あまりにも金利の上昇が急で毎月の支払のすべてが利息に充当されていくら払っても元本は減らない、しかも毎月利息だけ払っても発生する利息に足りずに未払い利息が発生すると言う事態が起こったことがありました。このときは、結局何もせずにそのままにしておいて、その後の金利低下によって解決していしまいました。あのあと、低金利が続いてくれたからいいのですが、今度未払い利息が発生するようなことになって、その後一時金利が低下しても未払い利息が解消する前にその次の金利上昇が始まるような事態がないとは言えません。このような事態を想定したルールはありませんので、問題はこの方が多分重大だと思います。

 さて、住宅ローン利用者が破産する可能性ですが、狭義の変動金利型よりも「固定特約付変動金利型」のほうが大変だと思います。特に3年以下くらいの短い固定期間の場合です。狭義の変動金利ですと、今はほとんどの銀行は2.375%です。固定特約付で3年固定ですと、みずほ銀行は2.25%、優遇条件に合えば、1.55%です。固定特約付には狭義の変動金利のような返済額が上がっても25%増しまでというルールはありません。2000万円を1.55%で期間20年で借りると、毎月の返済額は、96968円です。細かい計算は面倒なので、2000万円20年で金利を5%で計算すると、毎月の返済額は、131992円で、返済額は毎月約3万5千円、36%増加すると大雑把に計算できます。増加額は年間42万円ですから、まるまる1か月の収入分くらいがローン返済に消えることになります。これはきついでしょう。もし、住宅ローンの金利上昇で破産者が出るなら、金利上昇の程度にもよりますが、短めの固定特約の金利適用者で、特約期間が終了した人からということになると思います。ところで、この危険のある住宅ローン利用者は900万人のうちのどのくらいでしょうか。

 破産の危険があるのであれば、人数が多い少いなどというより何か対策が必要です。対策として、民主党の小泉氏は次の2点を挙げています。
 ①米国同様、銀行に金利上昇による支払いの増加を詳細に説明する法的義務を課すべき
 ②住宅金融公庫が支援する長期固定の証券化ローンの利用促進
この対策についても疑問があります。

 ①について、金利上昇の説明義務であれば、既に金融商品販売法で義務付けられています。恐らくは、「詳細に」というところが既存の義務との違いかもしれませんが、何をもって詳細と言うのでしょうか。先ほど私は金利上昇の例として、5%で計算しましたが、具体的な数字を示せばいいのでしょうか。しかし、実際にどの程度上昇するのかは誰もわかりません。将来の不確定なことを、具体的な数字で示すことを義務付けると、利用者に余計な先入観を与えることになり、5%を超えて金利が上昇した時に利用者の想定外だったということになりまかねません。実際には現状でも、金利上昇リスクを説明する際に銀行では例として具体的数字を使ったシュミレーションはしているかもしれませんが、義務付けるとなると余計な誤解のもとではないかと考えます。

 ②について、長期固定ローンの推進は、利用者の予定がたて易いという点と、証券化によって銀行が金利リスクを回避できるという点でいいとは思います。でも、利用者の利便性を考慮すると、固定特約付も重要です。中学生の子供がいる世帯では、中学生の子供が大学を卒業するまでは学費の予定を立てるために金利を固定させたいというニーズが考えられます。一般に固定期間が長いほど金利は高くなりますから、長期固定ローンよりは10年固定のほうが、顧客のニーズに合うということもあります。子供がもっと大きければ固定期間が7年や5年となって、低い金利での住宅ローンの利用が可能になります。子供が大学を卒業して独立すれば、学費に加えて生活費負担も減り住宅ローンの返済に回せる金額が増えたり、世帯主の定年退職による退職金での繰り上げ返済も考えられます。

 とはいっても、最近では銀行のほうが長期ローンを推進したいらしくて、金利をずいぶん下げています。みずほ銀行では、10年固定が3.5%で、長期固定が2.64%です。これなら言われなくても長期固定ローンが促進されるでしょう。ただ、これにも欠点はあって、ペイオフ対策には使えないという点があります。ペイオフ発動の際、預金者は保障されない預金を借り入れと相殺することができます。しかし、長期固定ローンは証券化するためにローン債権は住宅金融公庫に譲渡されてしまいます。こうなると預金とローンを相殺することができなくなるわけで、この点は長期固定ローンの欠点です。蛇足ですが、当然ながら金融商品販売法によって、こういった点も銀行は説明しなければなりません。

 民主党の小泉氏の論点は少々ずれているところもあるようですが、金利上昇リスクに備える必要があるという問題意識はその通りだと思います。私が思うに、返済額が急に増えた場合には住宅ローン利用者が破産しなくて済むよう、銀行が柔軟に返済方法の変更に応じられるような制度が必要です。企業が返済に困って返済方法の変更をすると、不良債権予備軍、破綻懸念先として銀行は引当金の積み増しが必要になりますが、住宅ローンの場合はそうならないようにすれば銀行も返済方法の変更に応じ易くなると思います。引当金についてはBIS規制などあって、日本国内だけでは決められないかもしれませんが、広い意味での変動金利の銀行ローンを長期固定ローンで長期に借り替えることを可能にするなど、代替となる方法はあるはずです。できることなら、このような観点から政策の検討を望みたいと思います。

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2005.02.14

対岸風景

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 家の窓から見える川向こうの風景です。富士通さんは稲城市の南多摩工場を閉鎖して売却する方針だとか。そうすると、この風景も変わりますかね。どんな風になるのでしょうか。今だとマンションが建ちそうですが、売却は早くて来年でしょうからマンションの市況も変わっているかもしれません。こちらから見て違和感がなければ何でもいいんですけど。まあ、今まで工場があったことが一番ヘンだったのかもしれませんが、こちらができる前から富士通さんの工場はありましたから、あまり違和感は感じませんでした。工場の近くのラーメン屋が潰れないかが心配です。

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2005.02.13

早稲田よく戦った!

 ラグビーの日本選手権、テレビ中継ではいろいろあったようですが、生で見られてよかった。(^v^) 改めて学生と社会人の違いを見せつけられた思いがしましたが、今年の早稲田は学生相手では常にフォワードが優位に立っていましたから、伝統的な耐えに耐えて少ないチャンスを生かす早稲田ラグビーを久しぶりに見せてもらいました。

 トヨタは最後にトライを重ねましたが、早稲田が実力でやられたのは2トライまで。早稲田はドロップゴールを狙わずにバックスに回してトライを取りに行っていれば、1トライは取れたのではないかと思いますから、実質的には1トライ差。もう1回やれば逆転は可能かも。などと勝手な妄想もさせてくれるいい試合でした。

 フロントローの選手の体力・技術が最高潮に達するのは30歳前後かなという気がしますが、ボール回しのスピードやキック力、新たなサインプレーを考える柔軟性などは学生でも社会人には負けないと思います。これまでにも長年、明治をはじめとする大型フォワードのチームを、フォワード・バックス一体となって打ち破ってきた早稲田です。個々の選手の力量以上の力を引き出す戦法がきっと見つかるはずです。来シーズンも早稲田の活躍を期待します。

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2005.02.12

北朝鮮声明

 サッカーの日朝戦が終わるのを待っていたかのようなタイミングで出された北朝鮮の6カ国協議の無期限中断声明です。しかも核兵器の保有まで言明するとは。拉致問題を「既に解決した」などと言ったり、国際協議を無視する一方的な中断声明は憤りを感じざるを得ません。

 私は北朝鮮は金正日体制が変わらない限り、拉致問題は解決しないのだろうと思いますし、まず、まともに話ができるとは思えません。このような考えを持つ人は私一人に限らず、日本においてはもしかしたら多数派かもしれません。恐らく北朝鮮政府は、このような考えを強く感じていて、体制変換を強いられるくらいなら対決するしかないということで「自衛のために核兵器を製造した」ということなのでしょう。それはそれで北朝鮮政府は合理的な選択をしているといえるようです。しかし、相互不信の行き着く先はどうなるかはお互いによくわかっているはずだと思います。では、どちらが譲歩すべきなのか。現在の状況でより不利益を受ける方が譲歩することになるはずです。日朝間ではどちらの不利益が大きいのでしょうか。

 昨年の暮れに、横田めぐみさんの遺骨が偽物であることが判明した時から、私は北朝鮮への経済制裁は必要なことだと考えてきました。今でもその考えに変わりはありません。一方で、小泉首相は一貫して経済制裁には慎重です。ブッシュ大統領にしても、一般教書演説などでの北朝鮮への言及はかなりトーンダウンしています。しかし、だからこそ今回の北朝鮮の声明で、アメリカの敵視政策や日本の拉致問題を取り上げていても、何ら実態のないとってつけたような言い訳で6カ国協議をボイコットしているようにしか聞こえないのだと思います。核兵器保有についても予想されていたことで、驚がく的な新事実というわけでもありません。6カ国協議ボイコットを、日本のせいにされなかったと言う点で、ここまでは小泉首相の選択は正しかったのだと思います。

 そうはいっても、北朝鮮では核兵器の開発はさらに着実に進んでいくはずです。慎重な姿勢を続けていくことで、日本の不利益が日々増していくとしたら、いずれ我々が譲歩せざるを得なくなりはしないかが心配です。もし犯罪者、テロリストが牛耳る国に譲歩するようなことになったら、実質的な損害はもちろん、私たちの心にも深い傷として数世代にわたって残ることだと思います。そのようなことにならないような対応を望みます。

  

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2005.02.11

ライブドアの買収騒動に思うこと

 ライブドアの狙いはどこにあるのでしょうか。事業提携が狙いであれば、株式の買収などをしても反感を買うだけということくらいは分かっていたはずです。それにもかかわらず、買収を仕掛けたということは、普通に提携を申し入れても相手にされないという自覚があったのでしょうか。フジテレビの経営陣は、事業提携の話は寝耳に水だというコメントでしたから、事前に提携話を打診したわけではないようです。

 事業提携が狙いとして、ライブドア側が自分の話を聞いてもらうためにニッポン放送の筆頭株主になったのだとしたら、そうまでしないと聞いてもらえないようなつまらない事業プランだったのか、それともそこまでしてでも実現したい素晴らしい事業プランなのか。狙いはヤフー追撃だと幹部が言ったそうですが、欲しいものは買ってしまおうという発想は、この会社の参入を拒んだプロ野球界の盟主、読売巨人軍の選手集めを思い起こさせます。ライブドアに限らず、経済活動として企業買収は普通に行われていることですし、私は巨人ファンでもありますのでこの発想自体を否定はしません。でも、いくら巨人でも嫌がる選手を無理やり連れてきたりはしないはずです。今回のライブドアのやり方は、選手が嫌がるのを承知で相手球団に金だけ渡して無理やり連れて来ようとしているように見えます。

 オリックスがいかにラブコールを送ろうとも、嫌がる岩隈を連れて来れなかったように、何の大義名分もなしに敵対的買収を仕掛けてもうまくいくとは思えません。フジサンケイグループの経営や業務がどうしょうもなくダメだというなら別ですが、そうでもないのにライブドアのためだけに欲しいというのでは、大義名分があるとはいえません。やっていることは乗っ取り以外の何ものでもないわけで、率直に「見苦しいな」というのが感想です。
 

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2005.02.10

ローテクの使い道

 巣鴨信金のローテク偽造カード対策は、最初は笑えましたが、なかなか鋭いなと感心しています。今でも銀行の窓口に通帳と印鑑を持って普通預金を引き出す顧客層は存在して、その顧客層が主要な顧客であるならコストをかけてICカードなどを導入するよりよほど合理的です。

 日銀の統計によると、’04年9月の国内銀行の個人預金325兆円のうち46兆円は流動性預金で残高1000万円以上です。割合では約14%です。この預金はほとんどがペイオフ対策で普通預金に入れている資金ではないかと推測されます。ペイオフ対策で普通預金に入っている資金は、たいていはキャッシュカードで下ろすニーズはないと思います。同時にペイオフ対策が必要な資金であれば、銀行にとってもいろいろと提案できる資金です。4月以降ペイオフ完全解禁後は、一部が個人向け国債に流れても大部分は決済性預金に残るのではないかと思います。そうであれば4月以降も銀行がその資金の行方に関与できる余地が残ります。

 偽造カード対策に併せて、富裕層に銀行担当者を通さないと下ろせない決済性預金を作るということも考えられます。銀行の富裕層担当者が本人確認をして引き出せるという不便だけれども安全な預金です。不便な代わりに運用相談を同一の担当者に任せられるというメリットをつけてみてはどうかなと思いました。偽造カード対策という名目があれば、口座維持管理手数料として運用相談フィーも徴収できるかもしれません。
 
 もっとも、銀行員は転勤もあるし、富裕層顧客の財産管理に携わることができる人員がどれだけいるのか。結局は、今でもそうかもしれませんが、ペイオフ対策用の口座にはもともとキャッシュカードを発行せず、その面では安全なのだろうと思います。そして一部の意欲と能力のある銀行の担当者だけが、顧客の運用相談ニーズに応えているのだろうと想像できます。

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2005.02.09

アメリカとイスラムの意外な共通点

 ~西欧諸国で優勢のリベラルなキリスト教解釈では、宗教信仰は個人の内面に限定される。「信仰の自由」とは、あくまでも個人の内面における信仰である。それを踏み越え、社会的に信仰を誇示し他者に強制すれば、他者の自由の侵害として抑制される。他者の自由を認めたうえで初めて自らの自由も保障されるというのが、近代の自由主義社会の基本原則である。
 ところが、イスラーム教の支配的な解釈では、宗教は個人の内面にのみ関わることでなく、社会全体で実践されてこそ意味を持つ。信仰の自由とは「正しい宗教(イスラーム教)を信じる自由」であり、それを妨げる他者を規制し「導く」ことも「信仰の自由(正確には権利であり、義務である)」というのが基本的なイスラーム教の信条で、中東諸国では常識とされる。~
~西欧近代の価値基準では「宗教の他者への強制」となるが、イスラーム教の観点からは「宗教の自由の実践」と見なされる事例をめぐり、絶えず紛争が持ち上がりかねない。~

 以上は日経ビジネス1月17日号の中東学者の眼というコラムに池内恵氏が「トルコのEU加盟に伴うリスク」と題して書いている文章の一部ですが、どこかアメリカの論理と諸外国の反発の構図にも当てはまるように感じます。
  
 宗教を広めることは自由です。ただ、他者への強制となる活動には制限が加えられるのだろうと思います。同様に、アメリカの「自由」を広める活動も、何らかの制限が必要なのでしょうか。
 
 「自由」を認める人は、「自由を否定する自由」をも認めてしまうことがあります。「自由を否定する自由」を認めたうえで、「自由」を広める活動に制限が加えられていたら、自由を否定する勢力が強くなって自由を認めることができなくなる可能性があります。自由を否定しないためには、「自由を否定する自由」を認めないか、「自由」を広める活動に制限を加えないか、あるいはその両方が必要です。「自由を否定する自由」は、認めようと認めまいといつでも生まれてきます。いつの時代も現在の体制に不満を持って体制を否定する人はいます。この人たちも実は必要で、プラスの方向に働けば、改革を実行してくれて、マイナスに働けば、テロリストなどと呼ばれます。プラスの面がある以上、一概に「自由を否定する自由」をダメと言うわけにはいかず、「自由を否定する自由」を認めなくてはなりません。

 そうすると、「自由」を守るためには、「自由」を広める活動に制限を加えるべきではないということになります。アメリカの政策は多分正しいのだと思います。イスラム教が布教活動をするように、アメリカが自由を広める活動に制約を加えることは適切ではありません。皮肉なことに、両者ともその活動によって死者を出しても目的を完遂を優先するという共通点を持っているようです。

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2005.02.08

国連不信

 国連によるイラク援助不正疑惑が進展をみせてきました。今回、中間報告を出した独立調査委員会はようやく動き出したという印象です。今回の報告で、この援助が始まった当時の事務総長であったガリ氏の関係者が不正をしていた疑惑がかなり濃厚になったといえます。また、この援助プロジェクトを引き継いだアナン事務総長の息子の関与も疑われています。

 私がこの疑惑に関心を持つのは、昨年春頃、アナン事務総長が公然とアメリカのイラク進攻を国際法違反と言い出した時期と、疑惑が浮上してきた時期が近いように感じているからです。アメリカが国際法違反であることは、国際法学者は以前から指摘していましたが、国連事務総長が言い出したことに何らかの思惑を疑わざるを得ません。

 先月のブッシュ大統領の就任式前日頃だったと思いますが、アメリカ国内ではこの疑惑に関して逮捕者も出ています。また、昨年暮れには米議会による調査で、この不正によりイラクの旧フセイン政権に213億ドルの資金が流れたといい、それが今イラクで戦っているテロリストに流れた可能性があり、さらにはフランス、ロシアへも資金が流れた可能性を指摘していました。

 これは、アメリカ議会の調査委員会による調査ですから、すべてが真実だとは考えられませんが、米議会の調査委はできうる限りの調査をし可能性を指摘したうえで、あとは国連内部の資料がない限り真相は解明できないという報告をしていました。これに対して、国連側は一切答えず、ようやく今回の中間報告となったという経緯だと、私は認識しています。

 米議会がいうような、フセイン政権へ資金が流れたとか、フランス・ロシアへも資金が流れたという部分は、あっても不思議はないですが、現時点ではわかりません。確たる証拠がない以上、私はかなりの疑惑を感じながらも、現時点では米議会が勝手に言っているとしか捉えられません。しかし、国連内部に不正があったことは確かですし、それもかなり責任のある立場の人間が関与し、現在その地位にいる人間も疑わしいと思います。

 話は変わりますが、インド洋スマトラ沖地震・津波について、「国境なき医師団」は1月6日に寄付金集めを中止しています。国境なき医師団の関係者は、「実際に現地で救援活動を開始して分かったことは、医療支援を必要とする重病患者や重症者は、予想よりもはるかに少なく、上下水道の整備などのインフラ整備でも、指摘されているような莫大な費用は必要としていない」とマスコミへのインタビューに答えています。その一方で、国連の高官は、「先進国はケチだ」と言って、そこから各国の援助競争が始まったように思います。災害がクリスマスの時期に重なったために、世界中がチャリティに最も関心を寄せることとなって、援助競争に火がついたという見方もありますが、この火を煽って大きく燃え上がらせたのは国連の高官だったといえます。

 資金が多く集まる分には本当に足りないよりはいいのでしょう。国境なき医師団の言うように必要以上の資金が集まっていた場合、復興援助の窓口となる国連がその使い方をきちんとすれば問題はありません。例えば、世界の了解を取って、アフリカなど他に援助を必要としている地域へ回すことができればいいと思います。でも、今の国連にそれができるのか非常に疑問です。第一、何をもって世界の了解とするのか。もしかしたら、新たな不正のタネが蒔かれたのではないかと危惧します。

 国連への不信をと書いてきましたが、私は国連の必要性は認めています。国際紛争の仲裁や国際的な援助などに効果的に機能することも多いと思います。しかし、決して万能ではない。各国の政府のような役割を国際社会において国連に期待することは、幻想に過ぎないどころか危険でさえあると考えます。なぜなら、通常、各国の国内では政府は、正義と考えるルール(法)を強制力をもって実現できますが、国際社会においては強制力をもってルールを実現すれば、そこには戦争が生まれます。国連が国際社会のルールを破るものに対して、恒常的に戦争ができる組織ではない以上、その限界を踏まえて国連と付き合わなければならないと思います。

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2005.02.07

共同通信杯・シルクロードS

 共同通信杯
 ストーミーカフェは強い。競馬場で見たときは、割とペースが速いのかとも思いましたが、そうでもなくて、ビデオを確認したら千メートル1分ちょうどの平均ペースでした。でも1頭だけ58kgで逃げて、坂のある直線で後続をいったん引きつけて、再度突き放す。こういうことができるのは、強さの証明だと思います。ニシノドコマデモがスタートで立ち遅れなくても、昨日のレースはストーミーカフェには勝てなかったのではないかと見えました。
 皐月賞を逃げ切りで勝てるかと考えると、よほど強い馬でない限り展開にも恵まれることが必要だと思います。ストーミーカフェが、よほど強い馬かどうかはまだわかりません。皐月賞を勝って始めてよほど強かったといえるのかもしれません。ただ、期待はできると思います。

 シルクロードS
 ハンデ戦ではありますが、春のスプリント高松宮杯へのステップレースです。ここをトップハンデ58kg(最軽量との差6kg)で勝ったということは、プレシャスカフェは紛れもなくスプリント路線のトップホースと言えます。しかも、CBC賞に続いての重賞勝ちですから、次はGⅠ高松宮へいやがうえにも期待が膨らみます。
 2・3着は逃げ馬が入って、これで買っておけばよかったと思いましたがあとの祭りです。それにしても、逃げ馬有利な展開で差して勝ったわけですから、この点からもプレシャスカフェの強さが伺えます。

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2005.02.06

FPシンポジウム

seseragi

 昨日はFPシンポジウムというものに初めて行って来ました。今年は大きな税制改正がなかったためもあって、午前中の税制の話はちょっとしんどいなと思いましたが、文章を読むのに比べると人から話を聞くほうがよほどよくわかって楽です。午後は事例発表ということで、3つの金融機関のFPと独立系FP事務所の方が話をされました。金融機関はどこも苦労をしているなと思いましたし、独立系は迫力が違うなとも感じました。もっとも、金融機関はサラリーマンが発表していますが、独立系は代表取締役で講演等を経常的にされている方なので大勢の前の話すことに慣れているのかもしれません。最後に外資系証券会社の日本法人の代表の方がいい話をしていました。今後の金融のあり方で、「販売代理」から「購買代理」だということです。金融商品を販売する時、今まで販売する人は金融機関側の代理人であったが、これからは購入するお客様の横にいるお客様の代理人でなければならなくなる。なるほどと感心しました。

 上の写真は本文に関係ありません。

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2005.02.05

西武鉄道株主提訴

 西武鉄道の個人株主による損害賠償請求訴訟が提訴されました。(日経ネット)西武鉄道の有価証券報告書への虚偽記載は事実ですが、どうも訴えている内容にしっくり来ないものを感じます。

 損害として基準にしている株価が、虚偽記載の発表により下落する直前の株価、1,081円と上場廃止を決めた時点の株価、268円を比べてその差額を損害といっているのですが、西武鉄道株を買ったときの値段は考慮しなくていいのでしょうか。普通に考えれば、上場廃止によって西武鉄道株式の流動性が失われるため、上場廃止前に売った株式の税務上の売却損がいわゆる損害ではないのでしょうか。つまり、買った値段と売った値段の差額がマイナスだった場合のみ損害があったということではないのかなと思います。まだ売っていない人は損害賠償ではなく、上場廃止によって売りたくても売れなくなったのは西武鉄道の責任なので、買った値段で引き取れという請求が妥当なのではないかと思います。

 記事によると、原告団の中には高齢者の方もいらっしゃるようで、資産が目減りして不安に思っておられる方もいるようです。気の毒だなとは思いますが、ちょっと何か違うような気がします。虚偽記載の発表前の株価は、正しい事実を織り込んでおらず、いわば作られた株価です。このような虚構の株価を基準に損害賠償請求を認めることは、私には違和感があります。また、原告団は西武線沿線の方が多く、鉄道やレジャー施設を株主優待で利用するのが楽しみだった人がいると記事にありますが、西武鉄道のHPには株主優待のご案内はでていて、まだ使えるように見えます。これはあんまり関係ないのだろうなという気がします。

 もう1件、西武鉄道株の訴訟があります。こちらは弁護士である個人株主が1人で争っていて、請求額は60万円ということです。この60万円はどのようにして計算したものかはよくわかりませんが、こちらの裁判のほうが早くに提訴されて関係者も少ないので、結論が早く出ると思います。参考になるでしょう。

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2005.02.04

議員年金活用法

 以前、議員年金を退職金の一時金にすべきという記事を書きましたが、青木さんの率いる参院自民がまさに同じような改革案を出してきました。いろいろと、考えることがあります。

 まず、退職一時金というのは賛成です。私自身がそう言ってたわけですから。(^〇^) 何の保障もないなかを選挙に出て、国のため、地域のために働くわけですから、何らかのご褒美をあげてもいいと思うのです。改革案のいう1年ごとに250万円という金額が妥当なのかどうかは、今後の検討課題でしょう。私にはよくわかりません。国庫負担率100%というのは、多分反対意見が多いかもしれません。でも私は、別にこだわりません。モノは言いようで、国庫負担率を0%にしたって、議員の報酬を引き上げれば結局は同じことです。退職金を議員の報酬の後払いとすれば、国庫負担率が100%でもおかしいことはありません。闇雲に反対しか唱えない人の対策が必要なら、見た目0%にしておけばいいことで、この辺はあまり議論の必要性を感じません。

 で、年間250万円で参議院議員2期12年で引退すると、3000万円となりますが、そんな確定給付はやめましょう。議員さんたちに運用をしてもらいましょう。日本国債とかETFのような株式インデックスで運用します。議員さんですから、さすがに個別銘柄への投資はまずいでしょう。利権が絡むこともあるでしょうし。今後、住宅金融公庫が組成する住宅ローン債券は、国民の住宅ローンの促進という大義ができますからOKにしていいと思います。運用方法は特定の企業に偏らないような証券等がいいでしょう。もちろん運用がうまくいけば、3000万円以上の退職金を受け取ってもらっていいではないですか。その代わり、失敗したらゼロでも文句は言えません。

 こうするとどうなるでしょうか。国会議員が国債に投資しますから、当然ながら国債を下落させるような政策は採らないはずです。基本的には日本国債の格付けを上げようと、今よりも真剣に政策を検討することが期待できます。ETFで運用すれば、株価全体を上げるために経済政策を必死に考えるようになるはずです。いずれにせよ、公的な運用になるようなメニューをいくつか用意して、そこから議員個人が、あるいは政党単位でポートフォリオを組みます。401Kのように。そして、重要なことは誰がどんなポートフォリオを組んだか公開することです。当然、議員もしくは政党の経済政策を反映したポートフォリオになるはずです。もう一つ重要なのは、毎年の拠出分は退職金として受け取るまで運用方法の変更を認めないことです。方針を変更する時は、その後の拠出分からで、過去に拠出した分はそのまま運用を続けてもらいます。そうしないと、経済政策の信用性が疑われますからね。それで、毎年のGDPの伸び率分の資金を国庫から補助してあげましょう。もちろんマイナス成長のときは、その割合の分を国庫に入れてもらいます。

 国会議員版ストックオプションとでもいえましょうか。本来のストックオプションは税務上、給与所得か一時所得かで争っていましたが、これはもちろん退職所得です。議員に甘いといわれるかもしれませんが、これを給与所得とはいえないでしょう。それと、私の持論(最後の段落部分です ^_^)ですが、自主的に受け取らない人には、その後の所得税、相続税を優遇します。
 以前、株式市場で行われたPKO(price keeping operation)のようなことが、復活する懸念はありますが、市場のルールをしっかりすればいいわけで、もしルール違反があれば市場から退場、イコール議員辞職でその際は運用資金は没収にしましょう。

 一般投資家も議員さん方の投資姿勢を見て参考にすれば、政策との整合性のある投資が可能になります。個人金融資産を証券市場に呼び込むきっかけにもなるかもしれません。議員の先生方が先頭に立って、国民の資金を証券市場に導いていく構図で、なかなかカッコもいいと思います。青木さん、枡添さん、山本一太さん、このくらい突っ込んだ改革をぜひご検討ください。

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2005.02.03

国家資格の使い方

 昨日、郵便士という新しい国家資格を作ろうという動きがあることを話題にしたら、その日の日経に考えさせられる記事を見つけました。1面の特集記事で、ドイツでは産業界の参入障壁を減らすために国家資格を減らすよう見直しをしているけれど、日本では国家資格が増えている、ということです。

 資格が新規参入を妨げる要因になることはよくわかります。でも、既に閉じている業界を開けさせる使い方もあるのだなと、改めて感心しました。昨日の国会の答弁で、竹中さんが郵便士のような国家資格の創設に前向きの発言をしたようですが、恐らくは新規参入を促すことを展望しての発言と思います。

 資格さえ取れば何でもOKとなると、これは弊害ですが、資格を有することで一定のレベルを担保できて、そのうえで競い合ってより高いレベルを目指していく構造になることが望ましいですね。機会の平等を保障されることが大切です。 

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2005.02.02

国家資格「郵便士」

 「さすらいの郵便士」なんていたらカッコよさそうですね。イメージだけですが。(^^; 訴状の送達や、そんなに大げさでなくても書留便や内容証明郵便など、郵便には公的色彩のある業務はあります。だから、民営化しても郵便には政府の関与を残すわけなのでしょう。郵便士という国家資格をつくるプランがあるそうですが、それなら、ヤマトや佐川の人でも資格をとって公的な業務をさせていいことにしたらいいのではないかと思います。

 民訴法99条を見てみました。「①送達は、特別の定めがある場合を除き、郵便又は執行官によってする。 ②郵便による送達にあたっては、郵便の業務に従事する者を公務員とする。」

 執行官というのは公務員でしょうから、裁判に関する書類を郵便で届ける際は公務員が書類を届けなければならないわけですね。だから、郵便に従事する者は公務員でなければならないと読む人もいるのでしょう。でも、そんなわけはないはずです。だいいち、民事訴訟法で郵便局員の身分を決めるわけがない。郵便にはいろいろな業務があって、その中の一つに裁判にかかわる「送達」という業務がある。これを取り扱うには公務員でなければならないということでしょう。宅急便を扱っている人が、送達を扱う時には公務員として扱えばいいという事なんででしょうね。具体的には、ストライキ中でも送達業務だけは行うということでしょうか。もし、送達業務中にケガをして労災の認定が降りたら国からも何らかのお見舞いが出るようになるのかもしれません。
 
 日経新聞に出ていましたが、郵便局員のミスで差し押さえ命令の特別送達が遅れて債権の回収ができずに国家賠償を求められたことがあるそうです。公務員でもミスするわけですから、送達自体公務員がやらなければならない理由はないように思います。郵便士という資格を作るのなら、民訴法の改正も検討していいのではないかと思います。

 この話題、今日もInakkyさんとかぶってしまいました。面白い提言をされています。社労士ならではの発想なのかもしれません。

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2005.02.01

保険業界へも解禁見送り

 銀行の保険窓販解禁延期に続いて、保険会社の信託進出にも待ったがかけられているようです。昨年末に信託業法が改正されて、金融機関以外の企業も信託を取り扱えるようになったにもかかわらず、保険会社が信託を取り扱うための省令の改正がなされず、実質上保険会社の信託進出ができない状態となっています。日経新聞によると、生保業界は、銀行の保険窓販解禁が延期されたことが原因と見ているようです。

 銀行の保険窓販解禁延期は、銀行による圧力販売を防止する施策をしっかりたてることがその理由でした。保険会社が信託を扱って何か顧客の不利になることはあるのでしょうか。遺言信託などは保険会社が取り扱って、デメリットどころかたいへん有意義な商品開発が可能になるとさえ思えます。リバースモーゲージなども、中央三井信託が3月から保険会社を絡ませて取り扱いを始めますが、保険会社自体がそういった商品を保険会社ならではの視点で開発することも可能なはずです。

 業界の垣根をなくしていくのであれば、下手な駆け引きで規制を助長するようなマネは顧客にとっていいサービスを制約することであり、結局は自らの首を絞めるに等しいことを理解しなくてはなりません。銀行界が保険窓販解禁を急ぐのであれば、それに反対する保険業界に嫌がらせをするのではなく、しっかりとした圧力販売防止措置を組み立てるべきです。また、保険業界も自分たちの縄張りを守るという意識ではなく、顧客によりよいサービスを提供して選ばれる金融機関になることを目指して欲しいと期待します。

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保険窓販新ルール

 金融庁は27日、銀行による保険商品の窓口販売の追加解禁に当たって、 「圧力販売」防止を盛り込んだ枠組み を固めました。具体的には、融資先企業の経営者には、保険商品の販売を禁止して、従業員へは企業規模によって規制しています。大手銀行は、従業員50人超の企業の従業員へは保険を販売していいが、従業員がそれ以下の企業へはダメ。地方銀行、信金、信組は20人超の企業です。ただし、信金、信組は出資者である会員や組合員へは企業規模にかかわりなく販売OKというものです。

 銀行の取扱商品の多様化は、利用者の利便性向上につながり賛成ですし、融資先企業への圧力販売の懸念はありますから、何らかの規制を設けることにも賛成です。しかし、従業員数で分けるのはどうかと思います。50人未満の会社に勤めている人は、銀行員に勧められると断りきれないのでしょうか。

 まず、信金、信組は会員等出資者へは自由に販売できるわけですが、出資者は融資先の経営者であることが多いのではないかと思います。出資者は出資するほど資金に余裕があるから、融資を受けていても圧力に押されて契約させられる恐れは低いのでしょうか。そうは思いません。地域金融機関に出資するのは、地域の中で円滑に商売をしたいためで、親の代から出資していて融資も受けてかなり親密に取引をしている取引先が多いはずです。そこの経営者は一番圧力販売を受けやすい人たちといえます。
 日経新聞によりますと、地銀と同じ基準では販売先がなくなるとの不満が出ていたために例外を認めたといいます。とんでもない言い分です。販売先がないなら売らなければいいことです。もともとやっていなかった業務が追加してできるようになるわけですから、販売先がなければないなりに既存の取引先との繋がりを別の方法で強化すればいいだけです。収益力アップのために保険商品を売りたいのであれば、自分たちで工夫をして販売先を開拓すべきです。このような例外が認められていて、私が信金、信組関係者でしたら、まず会員、出資者から保険商品の売込みを図ります。これはどこの信金、信組でも同じように考えると思います。そうすると、ここだけは圧力販売をしてもいいという例外が認められたと同じことになるのではないかと考えます。つまり、信金、信組は会員等出資者以外は地銀とバッティングして販売は難しいと考えているわけですから、ここに売らなければ保険は売れない、とさえ考えて販売攻勢をかけるでしょうから、結果的に圧力販売を奨励することにもつながります。

 次に地銀と大手銀行との区別ですが、対象とする取引先企業の規模を考慮したものと考えられますが、これも意味のある区分とは思えません。20~50人の企業なら地銀とも大手銀行とも取引しているケースはよくあることです。仮に30人の企業で地銀と大手銀の両行が取引していた場合、地域に根ざした企業であればあるほど、メインは地銀ということが多く、地銀からの圧力には弱いものです。地銀にしても大手とバッティングするよりはここで保険を販売しようというインセンティブは働きます。しかも、こうした規模の企業に勤める人の就労人口は約6割を占めるといいますから、圧力販売がなくなるよりはむしろその逆が行われる可能性が高いと思います。

 私は圧力販売の防止は、外形基準で決めることには無理があるように思います。顧客の個々の属性から、圧力販売を疑うことはできますが、一方で顧客の選択肢を狭めることにもなります。銀行の圧力販売を一番気にしている業界は、保険業界だと思いますが、保険業界で圧力販売相談窓口を作って、顧客の相談にのって、資金繰りその他の必要な面倒も見られるようにしたほうがいいのではないでしょうか。そのために銀行業務を保険会社にも認めよということのほうが話の筋は通っているように思います。保険業界は、ただ銀行の封じ込めを唱えるよりも、もっと違った方向を目指してくれるよう期待したいと思います。社労士生保マンInakkyさんのように、生保関係者の方も、生保の将来を考えていらっしゃるようです。金融界全体がより良い方向へ向かうことを願います。

 

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