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2005.03.09

公的信用保証の担い手拡大

 公的信用保証が、ノンバンクの融資にも適用できるよう信用保証の対象を拡大するようです。中小企業の融資の円滑化を目的とする信用保証協会の主旨から言えば、資金調達先の拡大は望ましいのでしょうが、どこまで利用されるかは見ものだなと思っています。

 恐らくは、中小企業融資においては銀行も信用保証協会付融資から組み込んでいるはずです。BIS規制からプロパー融資は相当に絞り込んだはずですから、中小企業の信用保証枠はあまり空いていないだろうと推測します。ここ1~2年はメガバンクを中心に、銀行も再び量を重視してきて無担保のビジネスローンなどでノンバンクのような融資をしてきましたから、ノンバンクにも信用保証協会を開放しようという発想かもしれません。悪いことではありませんが、今までのノンバンクの顧客は保証枠が一杯でしょうし、銀行の顧客を獲りにいっても、銀行との取引のみでノンバンクとの付き合いのない中小企業がノンバンクとの取引を始めることは、よほどのことがないと普通はやらないと思います。

 返済が進んで、信用保証協会枠が空いたところへノンバンクがタイミングよく飛び込んでみても、取引金融機関にノンバンクを加えるとは考えにくいのではないでしょうか。ノンバンクから融資を受ければ、いずれ既存の取引銀行にわかることですし、銀行がとっておこうと思っていた信用保証枠をノンバンクで使ったとなるとその後の銀行取引が心配になるはずです。

 ノンバンクに望みがあるとすると、保証割合を引き下げようとする動きがあることです。現状は100%保証ですから、1,000万円の融資が焦げ付けば1,000万円の弁済を銀行は信用保証協会から受けられます。これを90%とか80%に引き下げようということです。1,000万円の焦げ付きでも今までは銀行は実損はなかったわけですが、今後は100万円から200万円くらいの損失が出るかもしれないということです。こうなると、保証がつけば実行しようという融資については、銀行は慎重にならざるをえなくなります。今でも大手銀行が断った案件を、2番手以下の第二地銀や信用金庫が拾っていたりしますから、保証割合の引き下げでこういった2番手以下の銀行からもこぼれる案件が出てくればノンバンクの出番となるのでしょう。あるいは、第二地銀や信用金庫あたりですと競合する可能性もあるかもしれません。

 もう一つは私募債でしょうか。私募債をノンバンクが扱えるのかどうかは知りませんが、扱えるのであれば優良企業にも食い込める可能性が出てきます。私募債は確か、もともと90%の保証ですし、機能としては融資と変わらなくても社債ということでノンバンクを使うことに抵抗感は少ないと感じることもあります。ノンバンクには信託会社も入るそうですから、私募債を引き受けてジャンク債ファンドでも組成してくれればそれなりに意味もあって面白いと思います。
 

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