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2005.04.12

デモと暴動を区別しよう!

 中国政府は89年の天安門事件以来、民主主義的行動を弾圧する圧制政府が統治している共産主義国家です。人々の自由な意思表明を弾圧し、マスコミを統制する非民主主義国です。当然のことながら、デモを認めることなどありえないことでした。だからこそ、わが国をはじめ自由主義諸国はこのような中国政府の姿勢を非難してきたわけです。このような経緯からすれば、反日ではあっても、今回中国政府がデモを容認したことは歓迎すべきこととも言えそうなのですが、残念なことに報道を見る限り北京などで行われたのは、デモではなく暴動だったようです。

 日本大使館や日系企業への投石、窓ガラスを割るなどの行為は非民主主義国の中国でも犯罪であることに変りはないはずです。暴動への参加者、暴徒たちは「愛国無罪」といって、愛国から出た行為は多少の犯罪も許容されるという無茶苦茶なことを叫んでいたそうですが、そんな馬鹿な論理をありません。アメリカへ移住した日系人の財産を、太平洋戦争中に没収した米政府も謝罪と賠償をしています。「愛国無罪」などと言っていては、裏で中国政府が糸を引いていると思われてもしかたがないのです。暴動を起こしても愛国のためだから、中国政府は罪を問わないし損害賠償も行わないというのでは暴動によって被害を受けた日本国大使館、企業はやられ損で、改めて中国は非民主国家であることを示すことになります。

 日本の謝罪、賠償要求に対して中国外務省は「責任は中国側にはない」といい、この暴動を「歴史問題に対する日本の誤った態度、やり方に不満を持つ市民の自発的な抗議活動」といっています。デモであればそれも一つの見方であろうとは思います。しかし、暴動に対してはどんな言い訳も通用しません。

 日本政府は反日のデモが起こったことに中国政府の責任を求めているのではありません。日本政府が求めたのは、暴動による日本の大使館、企業の被害に対する謝罪と賠償です。自国内で起こった暴動の結果、外国人に損害を与えて知らん顔はないはずです。中国政府は多分わかった上で論点をずらしてきています。領土問題や歴史問題などで、暴動による責任をうやむやにしようという意図なのでしょう。デモと暴動をごちゃ混ぜにして逃げ切ろうとしているようです。デモの原因にしても、中国は情報統制をしている国ですから、反日というのも中国政府が関与して扇動している可能性はあります。その証拠があれば当然抗議しなければなりませんが、まずはデモに関してではなく、暴動に対する抗議を論点をずらされることなく首尾一貫して訴えることが必要です。

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