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2005.08.22

新党2党の違いは

 自民党の造反議員がつくった新党、「国民新党」「日本」は今のところ大勢に影響を与えるような存在ではないように見えます。だいたい二つの新党の違いはなんだろうと疑問にも思います。たいした影響のなさそうな新党のことを考えてみても仕方ないかもしれませんが、綿貫さんが兄弟グループと言っているのは何か違うような気がしますので、思いついた印象などをまとめておきたいと思います。

 新党はどちらも郵政民営化に反対ということでは一致していますが、多少乱暴に分ければ国民新党は「反小泉」であり、日本は「反郵政改革」なのだろうと思います。 国民新党の代表の綿貫さんは、新党立ち上げのときに郵政民営化について

「絶対反対とは言っていない。国民のためになる方向であれば取り上げてもいい」

と発言しています。いざとなれば再び自民党に合流できる余地を残しておいた発言と受け取れます。「いざ」というのは、自公の公認だけで過半数にわずかでも届かず、小泉首相が退陣して国民新党がキャスティングボードを握るということを想定しているものと考えられます。

 これに対して「日本」は郵政改革反対をライフワークのようにしている荒井広幸氏や、否決になった郵政法案をアメリカの陰謀に乗った竹中さんの売国行為だという小林興起氏などがいますから、彼らの主張を素直に聞けば首班指名のキャスティングボードを握ろうとどうであろうと、郵貯・簡保の資金を外資に開放する可能性があるのであれば、民営化はもちろん、民主党の公社縮小案にも賛成はできないだろうと考えられます。

 私は民営化には賛成ですが、アメリカの陰謀論などというのは別にして、改革を急がなくとも郵政公社の資金の使い道をじっくり考えようという郵政改革反対派の言い分もわからないでもありません。700兆円にも及ぶ国の借金をどう見るかの違いなのだと思います。GDPの500兆円と比べて、1年間国民全員が飲まず食わずで働いても返せないほど大きな借金と見るか、個人金融資産1,400兆円のまだ半分に過ぎないとみるかの違いなのだと思います。私は前者の見方をしますが、反対派は後者の見方をします。どちらも事実関係に間違いはなく、極論すれば見た事実をどう感じるかの違いとも言えるかもしれません。 

 郵政民営化に賛成ではあっても、反小泉派が危惧していることにも理解できる部分があります。郵政民営化と改革路線にYesかNOかで選んでほしいという自公の主張は、非常にわかりやすく投票に際しては望ましい選択肢だとは思う一方で、過半数を獲得して選挙直後に召集される特別国会で郵政民営化法案が参院も通って成立したら、そのあと自民党の衆議院議員にはあまり余計なことはして欲しくないというのが私の率直な願望です。民営化が是か非かで投票して、民営化法案が成立してそれに続く改革を進めるところまではいいとしても、任期が4年あることを自覚すれば憲法改正などの課題にも手を着けるかもしれません。今回は民営化賛成と言えればいいわけですから、100年単位での国のあり方など、議員個人の見識を有権者から問われることはないだろうと思います。立候補する人がみんな見識のない人だというつもりはありませんが、もともと投票するに当たっては候補者の見識などわかりませんし、今回は特にわかろうともしないだろうと思います。そんな人が国民の代表として憲法問題を議論することを想像すると違和感を感じざるを得ません。

 小泉さんは国民の支持率を重視しますから、国民の多数意見に反する政策は取らないだろうとは思います。ですから、小泉さんがヒットラー以上の独裁者というのは今の時点では言いすぎだと思います。でもYes Manばかりで周りを固めたときに、きちんと情勢が読めるのかどうか、読み誤ることはないのかどうか、そんな心配も出てきます。

 民主党など野党は争点は郵政だけではないといいますが、郵政という明確な争点があったほうが投票しやすいのも事実です。理想を言えば、今回は自公で過半数をとって民営化法案を成立させて、そうしたら改革への次の争点を明らかにしてなるべく早く再度総選挙をして欲しいと思っています。ちょうど来年の9月で小泉さんは自民党総裁の任期が切れます。任期を延長するかどうかは自民党の問題ですから外野で騒ぐことは良くないのでしょうが、総裁が替わって総理大臣が替わったら、選挙をするのに十分な理由だと思います。

 選挙にカネはかかるものです。でもこれは民主主義の費用ですから、ケチらなくていいと思います。カネのかからない選挙をすることが必要でであって、カネがかかるから選挙を控えるというのでは本末転倒です。今回の選挙では、民営化に賛意を示したいと思うのですが、あまりの大差で自公が勝つと小泉総裁任期延長論も出てくるかもしれませんし、自公が僅差で過半数を獲得してもその程度では議席は過半数でも得票率では過半数に達していないなどと参院の造反組にイチャモンをつけられて再び参院で否決となるかもしれません。

 衆院選勝利でも総裁任期延長せず、小泉首相が表明(読売新聞)

これを信じていいのなら、迷わず小泉さんに賛成票を入れたいと思っているのですが・・・・

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Comments

はじめまして
「皆さん読んだ方がいい...」とか言ったエントリーのコメント欄より来ました。

>Yes Manばかりで周りを固めたときに
これは、あまり心配な事でも無い様な気もします。郵政以外の法案で、イエスマンばかりを集めることは不可能だと思われます。

>郵政という明確な争点があったほうが投票しやすいのも事実です。
私もそう思います。
争点を増やせば増やすほど、国民は判断出来なくなると思います。その結果、投票率の低下や無関心層の増加を招くのだと思います。自民・民主のマニフェストを読み比べて、総合的に判断なんか専門家ですら出来ないと思います。

今回の選挙は、ある意味小泉首相の国民への挑戦だと感じています。そもそも郵政民営化にしても、構造改革・財政再建にしても我々国民が直接利益を得る事は何もないはずです。それでもやらねばならない切迫した理由があると。将来のツケを少しでも減らす責務が政治家・有権者に求められていると。年金改革にしても我々が得をする政策など、ありようもない。

何か釈迦に説法のような事を書いてしまいましたが、小泉さんはキッパリ辞めると思いますよ。下記に小泉さんの1998年の雑誌の対談がありますが、今現在に至るまで全くブレのない事に少々見直しました。
http://www.sankei.co.jp/pr/seiron/koukoku/1998/9801/interview.html

Posted by: nao_c/w | 2005.08.23 at 16:24

nao_c/wさん、コメントありがとうございます。おっしゃるように郵政以外のことでは、今度の候補者の方たちは小泉さんのイエスマンである必要はないですね。私の杞憂なのかもしれません。
正論の記事読ませていただきました。確かにブレていないと私も思います。これなら小泉さんを信じてみようかなという気になります。これからもどうぞよろしくお願いします。

Posted by: tomorin | 2005.08.23 at 17:10

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