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2006.03.15

ライブドア株主に思うこと

 これまで株式市場に縁のなかったような方々が、小学生でも投資できるような売買単位のおかげで株式市場に迷い込んできてしまった、と言ったら失礼かもしれませんが、ライブドア株の上場廃止のために損害を受けることは、誠に気の毒なことと思います。投資した会社が粉飾をしていたとなれば、損害賠償を求めたくもなることでしょうが、外部からの資金の出し手である債権者より内部資金の出し手である株主は後回しになることは、資本主義の原則であってやむをえないことです。

 私が思うには、株主にまで賠償がなされたとしても、多くの一般の株主よりはフジテレビへの賠償を優先してあげられないものかと思ってしまいます。ライブドア株式を購入された経緯はいろいろあるでしょうから、本来一概には言えないことですが、昨年世間を騒がせたフジテレビとライブドアの騒動を思い出してみますとそんな気がしてしまいます。一般の株主の方々は、粉飾という行為でだまされたかもしれませんが、フジテレビは無理やり脅されてライブドア株を買わされたといっても過言ではないと思います。儲かると思って騙された人と、強制力をもって脅された人では、同じ損害でも脅された人の保護を優先すべきと思います。大企業の数百億円の損害よりも、一般個人の損害の方が金額にかかわらずダメージが大きいと言いたくなるかもしれません。でもそれこそ自己責任の範囲内で投資すればよかったことで、そこで大企業と個人で区別する必要はないはずです。

 賠償がなされるかどうかはおいて置いても、訴訟を起こすこと自体は意思表示をする意味もあって悪いことではありません。ただ、被害者であることは確かだとしても、ライブドア株主の方々は騙されたとはいえ堀江流の錬金術の片棒を担いで違法なライブドア商法の一助になってしまったことに対してどうお考えなのか、聞いて見たい気にさせられます。というのも、上場廃止が決まった日の深夜の読売新聞の記事を見て、少なからずそう感じました。記事はいずれ見られなくなりますので、一部を引用いたします。

上場廃止決定を受け、株主からは落胆と同時に、上場を認めた東証の審査を問題視する声も上がった。
昨年8月、約4000株を約200万円で買った千葉県浦安市の会社員(41)は、「こうなった責任の一端は、粉飾決算をする企業体質を見抜けなかった東証にもある」と批判。約700万円の損失を被った東京都小金井市の無職男性(62)も、「取引所が上場審査を強化したり、上場後もチェックを継続したりする対策を取らなければ、投資家は、マザーズのような新興企業向けの市場から離れざるを得ない」と話した。

上場廃止が決まってショックを受けていたのでしょうし、事実として東証の対応も見直すことは必要だと思います。しかし、ライブドア株主に関する一連の報道を見る限りでは、犯罪行為を行っていた企業を結果として応援するような投資行動をとったことに対する真摯な姿勢が見られないようで、この点が残念に思います。恐らく、マスコミに出て来る、被害者だとしか主張しない株主は一部の人だけで、多くの株主の方は自らの投資行動を振り返って反省されたりしているのでしょう。被害者として言うべきことは言って当然ではありますが、目論んだとおりに儲けられなかったからといって文句を言い散らすような言い方は見苦しいとしか感じられません。言いたいことは、自らの反省も踏まえて、時に自分の不見識も恥じながら、目立たぬように言った方がその主張は相手に届くような気がします。 

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