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2006.03.30

フランスのデモとストはなんなんだろう

 フランスでもめている若年層の解雇をしやすくするという制度は、そんなに反対するほどのことなのだろうかと不思議に思います。今の現状に満足しているところにいきなり首を切られるかもしれない制度を導入されるのなら反対するのも理解できます。でもフランスの若年層の失業率23%近いと聞きます。4~5人に一人が失業している状態にけっして満足しているはずはないと思いますし、現状は変わらなければならないと考えるのが普通だろうと思います。

 一度雇用されたらなかなか首にできない制度というのは、労働者にとって悪い制度ではありません。ただその制度の歪みが若年層の新規雇用にきているようです。企業はなかなか首にできないために雇うときに過剰に慎重になって、その結果若年層の高失業率につながっているという説は説得力を持っていると思います。

 現状において満足なのはすでに企業に雇われた人たちです。彼らはすでに法律で守られており、若年層の失業率が下がって労働市場に入って来たからといって、すぐに若者たちに職を奪われるわけではありません。ただ若年層で解雇をしやすくして失業率が下がったという実績ができると、今度は年齢に関係なく労働者を過度に守る制度の見直しがなされるかもしれないと恐れているのかもしれません。それで労働組合が学生に加担してフランス全土でストとなっているのではないでしょうか。

 今回の騒動と、昨年のイスラム系の若者の暴動から60年代の学生運動を思い出すという人もいるようです。私は世代的に学生運動をした世代より少々下なので、60年代と比べてどうなのかはわかりません。ただ、自動車を焼くような行為はその背景がどうであれ犯罪であることに変わりはありませんし、政府の改革案にただ反対を唱えているだけで事態が良くなるとは思えません。

 長い目で見れば、将来国を背負うべき若者の雇用が不安定では、いずれ企業も国も衰退するはずです。制度的に解雇できるからといって解雇を乱発するような企業はどれだけあるか疑問です。ヨーロッパの大国であるフランスが衰退することは、EU諸国にとって痛い打撃でしょうし、日本をはじめとする世界にも大きな損失です。学生が騒いでいる分には若気の至りと見ていられるのですが、それを煽って国を滅ぼそうとする労働組合は恐ろしいものだとつくづく思います。

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