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2007.03.29

責任の程度

 犯した過ち以上の責めを負わすことは不当なことです。悪いことをしたからといって、何でもかんでもその人のせいにしては、その人に気の毒なだけではなく、どうしてそのようなことをしたのか、他の人が今後同じ過ちを犯さないためにはどうすればいいのかが不明確になります。

TBSが「正確さを欠くものだった」と認めた不二家に関する報道は、不二家の犯した過ち以上の責めを負わせようとしたように見え、不二家に対する以上にTBSへの不信感が増します。TBSはドラマに関しては、「金妻」「金八先生」、いまだにシリーズとして続いている「渡る世間は鬼ばかり」や先頃終わった「華麗なる一族」などかなりいい番組が多いのに、報道になるとかなりお粗末な感じがします。今回のことばかりではなく、石原都知事の発言捏造などもありました。作り物が得意なので、報道まで作ってしまう放送局という印象があります。

 では栃木リンチ訴訟はどうでしょうか。控訴審では、捜査の「怠慢がなくても殺害を回避できた可能性は3割程度」として、賠償額を9600万円から1100万円に減額しています。過ちはあくまで捜査の怠慢であって、殺人事件が起きたことは捜査の怠慢のせいではないということなのでしょうが、これにはどうも違和感があります。

もともと1審の判決があったときに、警察のミスによる賠償を税金から支払うことはおかしいという意見もあったようですが、警察のような国民の生命・身体・財産を守るよりどころとなる機関は、結果責任を問われて然るべきではないかと思います。損害賠償金はわれわれの(この場合は栃木県民ですが)税金から支払われるとはいえ、1000万円程度の賠償では当事者でなくともこれで大丈夫なのかという不信感と不安感が沸き起こります。人の命が奪われるという最悪の結果を、職務怠慢によって招いても、その因果関係は3割で1000万円程度で済むのなら、これからもたまにはサボる警察官が出てこないとも限らないのではないか、そんな不信感とそして不安感です。これは怠慢だった警官個人の問題ではなく、そんな警官がいる栃木県警への不安であり、自分の地域の警察は大丈夫かという不信感です。

これで被害者が殺されていなければ、また賠償額も違ってくるのかもしれません。警察の怠慢という過ちはひとつですが、犯罪の被害の程度によって賠償金が変わるのはおかしいと考えられなくもありません。しかし、どんな事件でも怠慢などあってはならないことであって、たまたま被害が軽く済んだのなら例外的に軽い賠償でいいけれど、本来はそんなことをした警官はもちろん、そんな警官を野放しにしていた警察にも組織としての責任を認めていいのではないかと思います。それがわれわれの安全を守ることになるのであれば、そのための税金は使ってもらって構わないと思っています。

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2007.03.28

北朝鮮資金移管問題注目点

 どこの銀行が汚れた資金を受け入れるのでしょうか。これには結構注目しています。中国銀行が受け入れを拒否したというのを聞いて、なかなかやるなと思いました。元は国営であった銀行だそうですが、いうべきことは言えるんだと感心しました。これが日本の銀行なら、政治問題で決まったことならしょうがないと受け入れたのではないか思います。しかし今や国際的に展開する銀行では、政治的に決まったことでも犯罪にかかわる資金に手を染めると信用を失墜するということなのでしょう。そのリスクを冒せるのはどこなのか、どこの銀行が受け入れるのか、受け入れた後その銀行の信用はどうなるのか注目です。

「北朝鮮は資金を北朝鮮内の銀行でなく、外国の銀行に口座を開いておくことを望んでいる」

 韓国政府関係者の発言ですが、2500万ドルといわれる資金を北朝鮮国内に戻す意思がないということは、北朝鮮国内では使い道がないということなのでしょう。北朝鮮では、約30億円の資金があってもそれに見合った“モノ”がないということです。将軍様の贅沢品も外国から買うしかないけれども、経済制裁で贅沢品は入ってこないから海外で買って海外で使うか、闇ルートで北朝鮮に持ち込むしかありません。そのためには資金は海外に置いておいた方がいいということです。

 アメリカの金融制裁解除は政策としてどうかと思っていますが、解除してもかなり効果はあるようです。国際金融が正常に機能しているから、アメリカで政策の誤りがあってもそれを補って金融制裁の効果を持続させています。どこまでその効果を持続させることができるのか、経済はどのくらいまで政治の誤りをカバーでき得るものか、これにも注目しています。

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2007.03.27

思いつき

 公務員の天下り対策で、人材バンクを新たに設立するかどうかといったことで揉めていますが、そういうことは民間の人材紹介会社にやらせられないものかと思います。キャリア官僚の方々に言わせれば、われわれのことをろくに知りもしない民間の“人買い”のような会社に任せられるか、ということになるのかも知りませんが、民間企業のヘッドハンティングにも実績のある会社でしたら、公務員自身がやるより優秀な官僚の方々の能力をうまく生かしてくれるのではないかと思います。それにそういうところを通せば、官庁の圧力で天下ったという批判は当たらなくなるでしょうし、本当に実力のある人材であれば今よりもいい条件が提示される可能性だってあるはずです。人材紹介会社との癒着が起こらないように、年ごと、さらには省庁ごとに公務員が登録する人材紹介会社を代えることも必要でしょうが、それだけ多くの民間企業に参入の機会も増えます。唯一の制限は、その人材紹介会社、及びその業界へは転職できないということぐらいでしょうか。

話は変わりますが、慰安婦問題、「軍の関与ない」と下村副長官…野党反発というニュースがありました。いわゆる従軍慰安婦問題に軍が関与したかどうかの真偽はともかく、下村官房副長官は、

“1992年から93年にかけて行われた調査に基づき97年に平林博外政審議室長が行った答弁に沿って発言している”

と根拠を示しています。一方で、これに反発する民主党鳩山幹事長は

「もっと歴史を勉強してほしい。政府高官が決して言うべきことではない。強く抗議したい」

というものの、軍が関与したという証拠があったという話を私は聞いたことがありません。何を根拠に歴史を勉強しろというのでしょうか。鳩山氏は去年の偽メール問題のときに、ライブドアから金をもらった政治家が自民党にいるといって、いずれ明らかにすると言ったままになっていたと思います。いつまで待たせるのでしょうか。事実に基づかない歴史ばかり勉強しすぎて、自分が発言した事実と内容を忘れてしまったのでしょうか。根拠や事実に基づかない批判は、的外れな思いつきと何ら変わるところはありません。

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2007.03.26

リーダーの危機管理

 危機管理は、それだけやっていればいよいというものではありませんが、それができなければ他にどんなに有能でも、リーダーとしては失格です。昨日の能登半島地震では、被災された方々のお見舞いを申し上げるとともに、政府、とりわけ首相官邸の早い対応に心強い思いがしました。地震発生の1分後に首相に連絡が入り、3分後には対策室ができたということですから、政府の危機管理はきちんと作動したのだといえます。まだいろいろ改善すべき点はあるのでしょうが、まずは被災者の救援に最善を尽くしてほしいものです。

 それにしても12年前の阪神淡路大震災のときは、全く危機管理ができていなかったことを考えれば、かなりの進歩です。というより、あの内閣だけは特別にダメだったのだろうという気がしています。人の良さそうな左翼のおじいさんはリーダーの器ではなかったということなのですが、災害にあった人たちはたまったものではありません。当時、友人が尼崎にいて、その友人の被害はそれほどでもなかったのですが、被災地に近い地域の状況などを後で聞いて、当時の政府には今でも腹立たしい思いがします。あの年には震災のすぐ後にオウムの地下鉄サリン事件もあったことも、リーダーの危機管理の欠如と無関係ではないのだろうと思えてきます。

 もうじき都知事選挙ですが、危機管理という能力もあるのかどうか、これは本人に聞いてもわかりませんが、そういう点も注意して見極めたいと思います。

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