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2007.04.25

こんな人たちだから

 今日の日経新聞を見ますと、トップ記事は「政府、欠損金12兆円穴埋め」という見出しになっていました。

政府が2003年度以降、雇用・能力開発機構、宇宙開発事業団など54の特殊法人を49の独立行政法人に移行する過程で、総額12兆円の繰越欠損金などを政府出資金で穴埋めしていたことがわかった。新法人に移行する際、過去の損失を民間企業の資本金にあたる政府出資金で相殺し、減資した。明確な説明をしないまま巨額の政府出資金を消した形で、政府の説明責任が問われそうだ。

 政府の出資金=国民の税金です。これが何の説明もなく、無駄遣いと批判された勤労福祉施設などの売却損の穴埋めに使われていたということです。そういえば私の住む市内にもあった勤労福祉会館が数年前に取り壊されて、今は公園になっています。あそこの公園は都の管理になっていたような気がします。あの土地ももしかしたら都に売却されて売却損が出て、税金でその穴埋めをされていたのかもしれません。まあ民間に売却されてマンションが建つよりはよかったとは思いますが。

 結果論としては政府の出資金を減資して、累積した損失の穴埋めをすることは仕方なかったと思います。出資している先が損失を抱えてしまった以上、何とかしなければなりませんから。でも、減資する前になぜ出資者にきちんと説明しないのでしょうか。政府の関係部署はその旨を了解していたのでしょうが、真の出資者は政府でも、財務省でも厚生労働省でもありません。国民です。

 このようなことが公けになれば関係者の処分は免れず、それがいやで隠れてやってしまったのではないかと思います。しかし、これでは今後もまた同じような失敗が繰り返され、損失を積み上げることになるのではないかと疑われても仕方がありません。一般企業への出資であればさっさと出資を引き上げるところです。ところが税金による出資は引き上げることがなかなか難しい。

 天下り規制法案が審議されています。天下りは談合の温床となり、談合は税金を食い物にする悪質な犯罪です。犯罪を誘発しやすいから何らかの規制は必要だというのはもっともなことと思うのですが、当事者である官僚にすれば自分の食いぶちである職を確保しやすくしようとしているわけですから、彼らが抵抗することも分からないではありません。

 今回の減資による損失穴埋めは、犯罪につながるようなことではありません。一生懸命やっても失敗することはありますし、その場合は反省と改善策を示せば減資することは許されます。一生懸命やった結果の失敗なら、減給や降格はあってもよほどのことがない限り職を失うまではいかないことが多いはずです。それにもかかわらず反省も改善策も示さないままでは、よほど何か裏に隠されているのかと疑ってしまいます。

 出資者から信頼されない事業は、どんなことをやってもうまくいくことはありません。そんなことは当の独立行政法人の方々がよくわかっているはずではないかと思うのですが、それとも裏で何かやっているような人が、官庁からこういうところに天下っているので人の金を平気で食い物にできるのでしょうか。

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Tracked on 2007.04.27 at 19:31

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