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2007.09.10

演出不足ではないか

 安倍首相のインド洋での海上自衛隊の給油活動を継続できなければ退陣との発言は、もう少し演出を入れてもよかったのではないかと思います。確かに野党が指摘するように、国会審議中に期限切れとなって自衛隊が一度戻ってきて、国会の会期を延長して衆議院の2/3の勢力を使って可決させるつもりだとしても、一国の首相が国際会議に出席して各国のトップに給油継続を約束した上での進退を賭けるという発言です。如何に必死かをアピールするいい機会だったのではないかと思います。

 思い出すのは小泉前首相の一昨年の郵政解散のときの演説です。20050808_kaiken 郵政民営化について、衆院は可決して参院で否決したのに衆院を解散して民意を問うという、大方の人がありえないと考えたことを強行して、理に適っていないという批判も覚悟の選挙に臨むに当たっての演説でした。

 あの時も郵政民営化についての世論の賛否は、半々くらいに割れていたはずです。それを衆院選で与党が2/3を超す圧勝をした要因は、何が何でもやり遂げるという総理の固い意思が国民に伝わったからではないかと思っています。

 今回のテロ特措法延長問題は、安倍首相が進退を欠けて取り組むに値する内容です。NHKの世論調査によりますと、給油活動への賛否はともに27%と割れています。小泉前首相と違って、安倍総理の求心力はすでに失われているかもしれませんが、もっと大演説をぶっていかに給油活動が大切か、日本の国際貢献をどう考えるのか、湾岸戦争の忸怩たる思いにまでさかのぼって国民に訴えかけてもよかったのではないかと思っています。

 シドニーでの会見だったのでなかなか大掛かりなことはできなかったのかもしれませんが、今日の国会での所信表明演説にしても物足りなさは否めません。それに野党の余計な野次がない分、海外のほうが気持ちよく演説もできそうなものだという気もしました。せっかくの機会を逃したようで、物足りないのと同時に気の毒にも感じました。

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Tracked on 2007.09.11 at 13:14

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