2005.06.14

国債と比べて

 証券会社が「おまけ」を競っていいるといいます。野村證券は、個人向け国債を購入すると商品券を1,000円から5,000円もらえるそうですから、実質手数料の割引です。といっても国債の購入に手数料はかからないので、やはりおまけとか景品というものなのでしょう。野村以外の証券会社でも国債の購入者には何らかの特典をつけることが多いようです。多分、証券会社に取引のなかったお客を国債をきっかけに取り込もうということなのかもしれません。

 借金漬けの日本の国債を買うことは、どうなのかと常々思ってはいたのですが、 最近は個人向け国債を一部取り入れることはしょうがないのかなと考えるようになって来ました。国債を購入することは、国の借金を増やしていることではあるのですが、誰も国債を買わなくなって国債の価格が暴落すると金利が跳ね上がります。預金金利が上がってくれる程度ならいいのですが、下手をすると国債を大量に持っている銀行の資産が目減りして再び金融不安が起こります。

 そうでなくても、国債の利回りが上がると貸し出し競争が激しい中、銀行は無理して貸し出すより国債で運用したほうが有利になって、中小企業には実質貸し渋りのような状況になりかねません。億単位の資金なら、ビジネスローンを使って10%で運用するより、1%でも国債のほうがいいように思います。

 REITやその他の分配型投資信託などの利回りも、最低国債の利回り以上ないと投資する意味がないといえます。そういえば、株式の配当利回りが国債の利回りを超えたというニュースがありました。不動産価格が高くなってからREITを買うよりも、配当狙いで株式に投資してもいいかもしれないと思えてきます。何にしても、年間で10年もの国債以上の利回りを確保できればいいというくらいなら、とれるリスクも国債程度ということになってしまいます。つまりは、AA以上の投資対象ということですが、こればかりでは妙味に欠ける気もします。ただ、一つの基準として国債以上のリスクをとるに値するかどうかという尺度は、なかなか有効なのではないかと思っています。

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